プラス通信 2018年12月号
新しい抗インフルエンザ薬が発売!
2018年2/23日にタミフルなど今までの抗インフルエンザ薬とは働き方が違う抗インフルエンザ薬の「ゾフルーザ」という薬が、申請から4ヶ月の異例のスピード承認で発売されました。
売りは「1回の服用でOK」と言う事です。
ただ、価格が非常に高いです。通常成人で約4200円になります。保険だと3割負担ですので1440円ですが、病院での診察代は変わりません。薬局で支払うお薬代が高くなります。
※タミフルの場合、成人で1コースが約2720円、保険で816円の負担です。
実際のゾフルーザの治療効果を見ますと、なにも服用しない場合と比較して1日早く治る程度ということなので、タミフルとの違いはないという感じです。
実際のゾフルーザの治療効果を見ますと、なにも服用しない場合と比較して1日早く治る程度ということなので、タミフルとの違いはないという感じです。ゾフルーザも他の薬と同じく、インフルエンザウイルスを殺す働きはありません。インフルエンザウイルスの増殖を抑える事で症状を抑えます。
そもそも論として、ゾフルーザを服用する場合は、当然ですがインフルエンザで高熱や咽の痛みなどなどが起きてしまっている状態です。これらの症状は、体がウイルスを排除する免疫反応によって起きる症状です。つまり、体内で、すでにウイルスがたくさん繁殖してしまっている状態と言う事になります。ウイルスが増えると、ウイルスを排除しようとする免疫のスイッチが入り、その結果、風邪、インフルエンザで見られる症状が表れます。
ここで勘違いをしてはいけません。
風邪、インフルエンザで見られる症状は、免疫細胞がウイルスを殺して、排除しているために表れる症状です。免疫細胞がウイルスと戦っているために表れる症状なのです。
症状があるから病気が酷くなるわけではないのです。
ゾフルーザを服用するとどうなるか考えてみましょう
ゾフルーザの働きで、インフルエンザウイルスが増殖出来なくなります。
そうすると、免疫は「ウイルスが死んだ」と判断して機能を停止します。免疫は「薬によってウイルスが増殖しなくなる」と言う事は想定していません。「ウイルスが増殖しない=ウイルスが死んだ」という情報しか持っていません。
体は、「しなくて良いことはしない」という原則で機能しています。熱を出すなど炎症を起こす事は非常に多くのエネルギーを消費するな仕事です。多くのエネルギーを消費する仕事は、必要に迫られて行う仕事ですので、ウイルスが死んだ、と判断すれば、多くのエネルギーを消費する仕事は止めます。そのため、熱が下がり咽の痛みが鎮まり、表面上は「インフルエンザが治った」ようになります。しかし、ゾフルーザはどのような働きをする薬でしたでしょうか?
インフルエンザウイルスそのものを殺す働きはなく「ウイルスの増殖を抑える薬」です。
そうです、既にいるインフルエンザウイルスは死なないのです。
ウイルスを殺す事が出来るのは、自分の免疫細胞だけです。しかし、頼りの免疫細胞は、ゾフルーザの影響で働かなくなります。結果、インフルエンザウイルスが残りづけるため、何も服用しない場合と比べ治るまでの期間が殆ど変わらなくなります。
※他の商品だと消費者庁から「過大広告」と注意勧告を受けると思いますが・・
免疫細胞で戦った場合とゾフルーザを服用した場合で違うこと
・ゾフルーザが効かないウイルスが問題になります
ゾフルーザが効かないインフルエンザウイルスが既に10~20%存在している事が判明しています。10~20%と言う数字をどう見るかですが、免疫が機能している場合は大した数字ではありませんが、免疫が機能していない場合は、10~20%のウイルスが増殖しだしますので問題になります。実際に、ゾフルーザが効かないウイルスが6日目頃に増殖するという報告があり、このウイルスによる治癒遅延や再発の可能性が指摘されています。
※抗生剤が効かない「耐性菌」が社会問題になっていますが、耐性菌は元々は繁殖力が弱いひ弱な菌です。ところが、抗生剤で強い菌が死ぬと、ひ弱だった菌が大増殖し、そのために命に危険が及ぶ事がおきます。ゾフルーザ、タミフルなどが効かないウイルスも、同じ構図で、免疫機能がキチンと働いていれば問題がない弱いウイルスが問題になってしまうのです。
・インフルエンザにかかりやすくなります
ゾフルーザ、タミフルなど全ての抗インフルエンザ薬は、表面的に症状を鎮めるだけです。本質的に治癒をもたらす働きはありません。インフルエンザなどに対する免疫(似たウイルスに感染しないようになる力)は、免疫細胞がウイルスと戦って勝ち得る力です。
ゾフルーザは、結果的に免疫細胞が戦うことを放棄させるため、免疫が得られなくなります。その結果、同じシーズン中に再びインフルエンザにかかる率が高くなり、翌年もインフルエンザにかかる率が高くなります。タミフルの使用によって、血液中の免疫力が30%すること、鼻や喉の粘膜の免疫力は1/5にまで低下する事がわかっています。ゾフルーザがタミフルより効くのであれば、より、免疫の低下は大きくなると考えられます。自然に治るインフルエンザに、ゾフルーザを使って得られる利益に対して、失うものが遥かに大きいのではないかと感じます。
・副作用の問題
タミフルの時も「今までにない画期的な薬」という華々しいセールストークで世に出てきましたが、フタを開けてみれば「異常行動」で社会問題となりました。ゾフルーザは、申請から4ヶ月のスピード承認です。つまり、「どのような副作用があるのか全くわかっていない薬」というのが本当のところだと言えます。
更に、「1回の服用でOK!」と言いますが、1回で済むと言うことは、1回の服用で何日も効果が続く様に設計されている事を意味します。それは、重大な副作用が起きた場合、何日間も副作用が続き、取り返しがつかない事になる可能性が高くなると言うことを意味します。
プラス漢方による安全なインフルエンザ治療
製薬会社は、インフルエンザウイルスを始めとしたウイルス、病原菌をより強力に排除する薬を開発し続けています。
しかし、最高の薬はすでに私たちの体に存在しています。
それは「免疫」という薬です。
免疫は、長い長い進化の過程で獲得してきた最高の薬なのです。免疫細胞だけが、インフルエンザウイルスなどの病原体だけを殺し、排除する事が出来ます。
プラス漢方によるインフルエンザ治療は、免疫が最も効率よく
働く様にサポートすることで、最短で治癒に導いていきます
免疫がしっかりと働きますので、免疫力が高まります。そのため、再度インフルエンザにかかりやすくなる、という問題は全く起こりません。逆に、インフルエンザに対する免疫力が高まりますので、年を追うごとにインフルエンザにかかりにくくなっていきます。
免疫の力で治していきますので、タミフル、ゾフルーザ、その他の抗インフルエンザ薬につきものの副作用が全くありません。つまり、非常に安全と言うことです。
今まで多くの方(子供さんも多く治療しています)のインフルエンザを漢方で治療していますが、異常行動、肺炎、脳炎など大変な状態になったケースはありません。そして、早く治っています。
プラス漢方インフルエンザ基本処方
JPS葛根湯液+JPS-14+プライケアEiz ※風邪の基本処方
JPS順気散+JPS牛黄元 ※この2種類を加えて服用します
個人差はありますが 約24~36時間で治る確率が高いです。
※実際の症状、経過によって治療に必要なお薬は違ってきます。
※詳細はお問い合わせ下さい。
免疫について思う事
「免疫」を人を苦しめる悪ものと戦う兵隊や武器の様なイメージで語られることがよくありますが、免疫の実態はその様なイメージとは、かけ離れていると考えられます。インフルエンザや風邪などを起こす様な様々な病原体は、人が人として進化するずっと以前から存在している生命体で、常にその他の全ての生物と一緒に存在し続けてきている、いわゆる「隣人」です。
この「隣人」は、「地球」という同じ船で生き、運命を共にする共同体の一員で、病気になるから、という私たちの都合で排除してしまう事はできません。共同体の一員である隣人とは、折り合いをつけて生きていく事が私たち自身が存在し続けていく唯一の道です。
いつも隣人と争ってばかりいると、互いに存在していくことが出来なくなるからです。
折り合いをつけていくために生まれたのが「免疫」だと考えられます。
生まれてまもない子供の免疫は、まだ上手く折り合いをつける事が出来ません。ですから、子供の頃は抑風邪をひいたりインフルエンザになったりします。風邪をひいたり、インフルエンザにかかったりすることで、隣人と折り合いをつけていく方法を学んでいきます。
学んでいくのに従い、少しずつ無駄な戦いをしない様になっていきます。つまり、大人になっていくのに従い、風邪やインフルエンザにかかる事が少なくなっていくのです。
しかし、ゾフルーザなどの抗インフルエンザ薬で治療をする事は、学ぶ機会を失うことを意味します。それは、免疫が未熟なまま成長していくことになり、あるとき、免疫が暴走してしまう事態がおきるリスクをはらんでいきます。
アレルギー、自己免疫疾患という免疫の暴走によって起きる難病が近代化と共に世界中で増加しています。未開な地域では、アレルギーや自己免疫疾患は殆ど見られないのですが、その様な地域でも近代化が進んでいくと、近代国と同じようにアレルギーや自己免疫疾患が見られるようになっています。
インフルエンザは怖いからと、安易に薬で抑えていると、いつかその付けを支払う事になるかもしれない事をよく考えて見てください。
※高熱が出て辛いのは、多くの場合半日程度です。熱は、41℃台までは脳を含めて体に害が起きる事は普通ありません。解熱剤で熱を無理に下げなければ、42℃以上になることはまずありません。解熱剤で無理に下げると、一時的に症状は軽くなりますが、ウイルスがかえって増えるため、始めより症状が重くなり高熱が出る要因になります。