ゾフルーザ

気になるインフルエンザ最新情報

ゾフルーザに大きな問題があることが判明！

1回の服用で済むとマスコミが持ち上げ、多くの人に処方されたゾフルーザに問題があることがわかってきました。

ゾフルーザに耐性を持ったウイルスが蔓延

ゾフルーザを飲んだ15歳以下の患者の約30%から、薬の効かない耐性ウイルスが検出されたと、東京大の河岡義裕教授と今井正樹准教授らのチームが英科学誌に発表しました。

30%と言う数字は少ないと思われるかも知れませんが、インフルエンザウイルスの大きな特徴は、他のウイルスに比べ変異するスピードがとてつもなく速いと言う事です。インフルエンザウイルスはF1カーなみのスピードで変異していきます。ゾフルーザ耐性ウイルス検出報告は、最も早い報告で1月でした。その報告では、インフルエンザ患者から採取したウイルスの9.5%にゾフルーザ耐性ウイルスが見つかったという報告です。30%に耐性ウイルスが見つかったという報告は11/26日にされています。報告までには短くても1ヶ月程度の準備が必要と考えられますので、遅く見積もって10月には30%まで耐性ウイルスが増えていたと推測されます。

1月時点で約10%が9ヶ月後の10月で3倍に増加している計算です。

ウイルス同士の情報交換はねずみ算式より早く行われていきますので、30%から3倍の90%になるまでの期間はもっと早いと考えられます。年明けの1～2月頃には殆どのインフルエンザウイルスはゾフルーザに耐性を持っている可能性も考えられます。

ゾフルーザ耐性ウイルスが人から人へ感染！

10月に神奈川県在住の10歳児と8カ月の兄弟でゾフルーザ耐性ウイルスの感染報告が行われています。最初に10歳児が2/5に発症し、ゾフルーザで治療され、兄弟の8カ月の乳児が2/6に発症し、タミフルで治療されました。その後の検査で2人から同一のゾフルーザ耐性ウイルスが検出されています。他にもゾフルーザを飲んでいない３歳の女児から耐性ウイルスが見つかり、ゾフルーザを服用した兄から耐性ウイルスがうつった可能性が高いとみられています。

この様なゾフルーザ耐性ウイルスの人から人への感染が確認されています。

耐性ウイルスはＡ型インフルエンザウイルスと変わらない感染力！

ゾフルーザ耐性ウイルスをマウスに感染させた実験で、Ａ型インフルエンザウイルスと変わらない感染力がある事が確認されています。

他にも

・ゾフルーザ耐性ウイルスが検出された群では、検出されなかった群に比べて症状が長引く傾向が見られ、ウイルスの排泄期間が長かった

・タミフルで治療した場合と比較するとゾフルーザで治療した場合、インフルエンザによる肺炎が多い

などの報告が行われています。

これらを受けて

・日本感染症学会インフルエンザ委員会は、小児へのゾフルーザ使用について「慎重に投与を検討する」と結論しました。※10月16～18日

・日本小児科学会の予防接種・感染症対策委員会は、10月にゾフルーザ、小児への積極投与を推奨しないとしました。

インフルエンザに詳しいけいゆう病院の菅谷憲夫医師は「子どもだけでなく高齢者などへの処方も慎重に検討すべきだ」と話しています。

ゾフルーザは昨年３月に販売され、今年３月までの半年間で約６００万人分が医療機関に出荷され、抗インフルエンザ薬の中で最も多く使われています。