プラス通信 2021.11月号
新型コロナ第5波が急速収束した理由
第5波が収束したのは、デルタ株に対する集団免疫が成立したからです。これは免疫学の基本です。
集団免疫のイメージを「対象(コロナならコロナ)の病気になる人がいなくなる状態」と言うイメージで言われていますが、このイメージが成立するのは、
・ウイルスが変異しない
・人以外の宿主がいない
という条件をみたす場合だけです。
インフルエンザが毎年流行するのは、ウイルスが変異して、過去に獲得したインフルエンザウイルスに対する免疫記憶が役に立たないためです。根絶出来ないのは、他の動物にも感染するからです。
数ヶ月すると自然に減少するのは、流行していた株に対する免疫を獲得した人が増えて集団免疫が形成され、それ以上感染が広がらなくなるためです。つまり、変異するウイルスでは、免疫を逃避する変異ウイルスが出現すると感染者が増加していき、一定程度の人が感染して免疫を持つ人が増えてくると集団免疫が形成されて感染者が減少する、という波を形成します。
2021東京オリンピックで多くの選手、関係者が入国していますので、海外で蔓延していたデルタ株を含む変異株が大量に入ってきたはずです。そして変異株の中で最も感染力が強かったデルタ株が勢力を拡大していき、オリンピック終からデルタ株感染者が爆発的に増加し「第5波」が形成されたと考えられます。デルタ株は感染力が高いので、恐らく緊急事態宣言が出された地域で暮らしたり仕事をしている人は殆ど感染したと推測されます。
ただ、コロナは感染しても無症状の人が大半なので、判らないうちに集団免疫が形成されて、それ以上感染できなくなり、急激に減少していったと考えられます。
増加カーブが急なほど、現象カーブも急になるというのが基本です。
この様な基本的な事を分科会の専門家が本当に知らないとすれば、実践では使い物にならない名前だけの専門家と言う事になります。私は、恐らく知っているはずと思います。知っていて理由を説明しないのは、説明すると「集団免疫が成立した」ことを言わないといけなくなるからで、これを言うとワクチンを接種する人が激減する(特に若い人)可能性があると考えたからではないかと考えています。
第6波は来るの?
コロナウイルスは2週間に1回の速度で変異し続けることが判っています。コロナ感染の波は約120日周期でピークを繰り返すことも判っています。つまり、変異が繰り返され、免疫をすり抜け感染力が強い変異株が出現するまでの周期が約120日間なのです。ですので、12月中旬~1月にかけて第6波が発生すると予想されます。そして第6波はデルタ株よりワクチンをすり抜ける変異型によっておきます。
ウイルスは何処で変異するの?
変異は、ウイルスが自身をコピーして増やしていく際にコピーミスで元とは違う遺伝子に置き換わることで発生します。ウイルスは自分を増やす機能がないので、細胞の外にいる時は石などの物質と同じで自分を増やす事は出来ません。細胞中にある遺伝子を複製する機能を利用してウイルス自身を増やしていきますので、細胞内にいる時にしか自身を増やしていく事は出来ません。つまり「感染した人間の細胞内で変異していく」のです。
なぜワクチン効果が低下する変異株
が増えるのでしょうか?
ウイルスの変異(コピーミスが起きる部位)はランダムに起きます。ワクチンを接種した人の体内ではワクチンによって生産された抗体があります。その抗体によって中和(無力化)される株は増殖できないため他の人に感染していくことが出来ません。しかし、抗体が効かない変異株が出現すると、その株が増殖して他の人に感染していきます。これが多くの人で繰り返し起きていくことでワクチンが効かない変異株が主流となっていきます。つまり、変異するウイルスに対してワクチンを使うほどにワクチンをすり抜ける変異株が主流となっていくのです。これも免疫学の基本です。
第6波はより感染力が高く、
毒性は弱い株
ウイルスの変異株の毒性は感染者の免疫とのバランス関係で決まるのが基本です。しかし、変異によってはやや毒性が強い株が発生する場合もあるでしょう。毒性が強い株に感染した場合、その人は重症化して動けなくなり、発見されて隔離されますので、それ以上広がらなくなります。毒性が弱い株では無症状~軽症のためその人は、他人と接触し続け広がります。感染力が高い株ほど多くの人に広がります。その結果、毒性が強い株は淘汰されていき、毒性がより弱く感染力が高い株へと移行していきます。
※デルタ株が日本では死滅しているという考えを述べている専門家(自壊説など)もいますが、非常に疑問です。1波~4波で死滅せず5波で急に自壊が起きて死滅する何か特別な理由が説明できません。
コロナウイルスは消化管内に常在するウイルスです。デルタ株も免疫(腸内細菌が関係する免疫)とのバランス関係で半休眠状態となり腸内で潜伏していると考えられます。休眠状態のウイルスが便と共に排泄されて、人から人に静かに移り渡り、免疫バランスが悪い人に移った時に目覚めて活動しだし変異を繰り返していき、徐々に免疫をすり抜ける変異株が拡大していき、ある程度広がってくると「発症する人」が出てきて、ウイルスの広がりが目に見える様になりマスコミが騒ぎ出しますが、この時には既に多くの人に広がってしまっています。この様に、ウイルスは既に私たちの体内に潜んでいますので、人流抑制等の感染対策を徹底しても効果が見られないのは当然で、第6波が到来するのは必然なのです。
コロナウイルスは外から来るのではなく、既に、私たちの内側に潜んでいるのです。
新型コロナワクチン
「有効率95%」の意味
・ファイザー社が行った有効率の計算式
1(全体の人数を1とする)-(8/162)=0.9506 で有効率が95%
・受験などで使われる「合格率」の計算式で計算した場合
A(ワクチン接種)
1-(8/21500)=0.999 99.9%
B(ワクチン非接種)
1-(162/21500)=0.992 99.2%
この意味は、
ワクチン接種すると99.9%が発症しない。
ワクチンしなくても99.2%が発症しない。
となります。
つまり、そもそもコロナに感染しても99%以上が発症(無症状)しないので、ワクチンによって得られる利益は0.7%の人に限られる、というのが実際のところと言えます。
また、ファイザー社が治験を行っている国はアメリカなど日本より重症感染者が10倍以上多い国です。元々、重症感染者が少ない日本ではワクチンによる利益は更に少なくなります。
コロナ感染の重症化は
「免疫の暴走」が原因
よく、新型コロナ対策で「免疫力を高めましょう」と言われますが、新型コロナ感染症で重症化するのは「免疫力が弱い」からではなく、免疫が暴走して「サイトカインストーム」という現象が起きるためです。インフルエンザ脳症も「サイトカインストーム」によって起きます。この様にウイルス感染で重症化する要因に免疫の暴走が大きく関わっているのです。
※サイトカインは、免疫細胞が分泌する免疫物質で、炎症を誘発する「炎症性サイトカイン」と抑える「制御性サイトカイン」があります。炎症性サイトカインが大量に分泌されて嵐(ストーム)のように炎症が起きる現象を「サイトカインストーム」といいます。激しい炎症によって、自分自身の血管や肺などの臓器に障害が起きることで重症化していきます。
現代人は免疫バランスが
攻撃系に傾いている
免疫は、攻撃系(アクセル)と抑制系(ブレーキ)があり、状況に合わせてバランスしています。攻撃系は炎症を誘発する系で、抑制系は炎症を抑える系です。現代人は免疫バランスが攻撃系に大きく傾いています。花粉症や喘息などのアレルギー、自己免疫疾患は攻撃系が過剰に働いて起きます。近代化と共にアレルギー疾患、自己免疫疾患は明らかな増加がみられている事からも現代人の免疫バランスは攻撃系に大きく傾いていると考えられます。
免疫バランスが変わった原因
恐らく、現在の私たちが普通と思っていることが、元々は普通ではなかったことが原因と考えています。近代化と共に次のことが私たちから失われていった事が関係しているのではないでしょうか。
寄生虫がいなくなった
・「接種会場に誰も来ない」国際支援のワクチン7割返還…アフリカ
当初、アフリカでは新型コロナウイルス感染症で深刻なダメージが発生すると言われてましたが、フタを開けてみれば、感染者は殆どいないのが現状の様です。また、次のような報告があります。
アフリカ諸国では新型コロナの重症者が非常に少なく、その理由として「寄生虫を持っている人は重症化リスクが低い」事が報告されています。
これは、私にとってそれほど驚く事ではありませんでした。
※「南アフリカ」だけでは新型コロナウイルス感染症が蔓延しています。南アフリカは長い間イギリスの統治下にありました。その間に、寄生虫の駆除が行われたのではないかと考えられます。
「寄生虫なき病」「わたしたちの体は寄生虫を欲している」という本に、アメリカで、薬ではコントロール出来ない重症喘息などのアレルギーや自己免疫疾患の患者が、寄生虫を体内に入れると薬を飲まなくて普通に生活できる様になる人々がいる事が報告されています。
※ネットで豚の寄生虫の卵を購入して飲む事で体内に入れます。豚の寄生虫は人の腸に長く居続けることが出来ず排泄されるので定期的に購入して飲む必要があり、費用は年間で数十万円かかります。
本来、寄生虫には、花粉症などアレルギーに関わる「IgE」という抗体が関与し、寄生虫との共生関係を構築します。寄生虫がいなくなった現代人では、IgE本来の役割が失われ、その結果、免疫バランスが崩れて攻撃系が刺激されやすい状態になっていると考えられます。
小麦、米、砂糖など
糖質を食べる食生活
新型コロナでは基礎疾患を持っていると重症化しやすいことが判っています。代表的な基礎疾患は「糖尿病」そして「肥満」です。これらの基礎疾患に共通するのが「食後高血糖」です。
食後高血糖が起きると、交感神経が強く刺激されます。最も強力な攻撃系の免疫細胞(好中球)は交感神経支配の免疫細胞で、交感神経が刺激されると好中球が増殖、活性化します。
人の本来の免疫バランス
人は類人猿の以前の時代から、寄生虫と共生してきています。寄生虫学者によると、本来人間に寄生する寄生虫は「ただいるだけ」で何も悪い事はしない、と言う事です。そして、免疫は「寄生虫がいる」事を前提としてバランスが保たれる様に進化してきたはずです。
また、農耕文明以前の人は小麦、米、砂糖など糖分を含む物は日常的には食べてなく、その時代は人類の進化の歴史の95%以上を占めています。つまり、食後に血糖値が上がる事はほぼなく、免疫もこの状態が前提としてバランスが保たれるように進化してきたと考えられます。
前提がなくなった現代人
免疫バランスに大きく関係する2つの前提要因が失われた結果、免疫バランスが攻撃系に大きく傾いている、または、傾きやすくなっていると考えられます。
更に、化学薬品の影響も加わると、より攻撃系が刺激されやすい状態になります。
詳しくは次回12月号のプラス通信で書いていきます。
本来の免疫バランスを取り戻す
コロナウイルスを排除する事は不可能です。そもそもこの地球の全ての生命体は、細菌が祖先であり、ウイルスと共存することで進化を繰り返し、私たち「人間」が存在しています。この様な関係から私たちはウイルスと共存していくほかは選択肢はないのです。
そのために出来る事は、まずは「糖質を極力摂らない食生活」をする事をお勧めします。
※実は、これを正しくする事が意外に難しいのです。プラス薬局では、正しい食生活をサポートする「食事サポートプログラム」を用意しています。
寄生虫は既に駆除され尽くしてしまい、取り戻すことは現実的ではありません。しかし、腸内細菌バランスを整えることで近い状態を保つことが出来るようです。
・COVID-19重症化の謎とマイクロバイオーム関与の可能性
糖尿病患者、肥満の人の腸内細菌バランスがあまり良くない事が最近判明してきています。腸内細菌は自律神経を介して脳と情報交換をしています(脳腸相関といいます)。そして、免疫細胞は自律神経によってバランスコントロールされています。腸内細菌、自律神経、免疫機能は相互に繋がりバランスしているのです。
寄生虫を失った現代人が本来の免疫バランスを取り戻すために「良好な腸内細菌バランスを保つ」事がカギとなります。良好な腸内細菌バランスを保つ強力なアイテムが「チサフェルナ」です。
チサフェルナは免疫系に対する多様な効能特許を取得しています。
乳酸菌の各種効果は、菌種、そして菌数と比例する事が報告されています。
チサフェルナ1包に2.2兆個の乳酸菌と非常に多く含んでいます。
特許取得実績乳酸菌LFK製品
コロナワクチンが
攻撃系を強力に刺激する
遺伝子型ワクチンで、高熱など激しい炎症による副反応が高頻度で見られています。激しい炎症は、免疫の攻撃系が強力に刺激される事を意味します。この強いインパクトは接種後1~数ヶ月続くとみられ、これによって免疫バランスが攻撃系に大きく傾く状態になると考えられます。イギリスではワクチン接種済みの人々で酷い風邪が拡大していると報告されています。
・「英国史上最悪の風邪」が、ワクチン二回接種者の数十万人の間で拡大
これは、免疫バランスが攻撃系に大きく傾いたため、普通の風邪に攻撃系が強く反応して強い炎症が起きやすくなっている事を示唆します。
ブースター接種
イギリス、イスラエルなどの報告から、コロナワクチンによって生産された中和抗体が十分にある6ヶ月程度は、重症化リスクは抑えられているようですが、中和抗体が少なくなってくると、感染時に強い炎症反応が起きるサイトカインストームが起きるリスクが高まってしまうことが示唆されます。
・ルーマニア政府がワクチン接種政策を完全に停止。そして現状まで感染拡大はほとんどなし
これは、ワクチンを止めると免疫バランスが攻撃系に傾く人が止まり、結果、感染拡大が止まる流れになる事を示唆しています。
ワクチンでコロナと戦うという戦略では、中和抗体(コロナを打ち負かす弾丸と考えている)が少なくなってくると、ブースター接種で中和抗体を補充するという路線を進む事になります。しかし、ブースター接種を行ったイスラエルの報告からは、再度、中和抗体(弾丸)を補充しても2回目より早く減少する事が伺えます。
この路線で行く限り、際限なくワクチンを接種し続ける事になるでしょう。遺伝子型ワクチンを何度も接種して、誰も経験がない世界に突き進んでいって大丈夫なのでしょうか?
東京理科大名誉教授の村上康文教授は危険性を指摘しています。その内容は、プラス通信12月号でご紹介致します。
私はワクチンを接種された方ほどチサフェルナ、糖質を控える食生活で、免疫バランスを本来の状態に戻していかれる様にされた方が良いのではないかと思います。